ロシア国立カザン音楽院大学院在学中ロシア在住林有哉さん(第35期A組卒)

今回登場いただくのは、ブラスバンド部OBでピアニストとして、海外で活躍されている、林有哉さんです。昨年11月の秋田市管弦楽団の定期演奏会で来日された際に、お時間を頂きインタビューさせていただきました。

Qピアノを始めたきっかけは?
4歳からヤマハ音楽教室に通うようになってからです。
家に母の持ってきたピアノがあり、親しみやすかったのと母親が音楽を聴くのが好きだった為、影響されたのだと思います。
Qブラスバンドはいつから?
山王中学校に入学時、生の演奏を聴いてすばらしいと思い入部しました。
南高時代はチューバを担当していましたし、月に1度東京の楽団にもレッスンに通っていました。
Qロシアとのつながりは?
それまでブラバンでのチューバとピアノを並行して活動していましたが、高2の時に作曲を習っていた「浅香先生」に勧められ、ピアノでロシアに渡りレッスンを受けてみました。
卒業後に試験を受け、ホームステイをしながらロシア国立カザン音楽院ピアノ科に通うことになりました。
Qロシアでのエピソードは?
言葉の問題が大きかったです。英語は一切通用せず、ロシア語も全く分からなかったので、本当に苦労しました。道で犬に足を噛まれても飼い主に文句も言えず、情けなかったです。
あとは、お酒!ロシア人はお酒が強くて底なしという感じです。ロシアでは18歳からお酒がOKなので、すぐに飲まされましたが、今ではウオッカにもだいぶ慣れました。
Q現在の活動は?
現在住んでいるカザンという町は、建都1000年の歴史がありロシアの文化の中心のようなところで、人々の日常生活にクラシックコンサート、バレエ、オペラがとけ込んでいます。異なる民族が混在していますが、治安が非常に良く危険な目には遭っていません。
学外ではコンサート活動を中心に、学内ではいろいろな音楽の勉強をしています。
Q高校時代はどんな高校生でしたか?
いつもマイペースで、興味のあるものにはエネルギーを注ぎ、興味の無いものには無関心でした。部活動で忙しかったですが、少ない時間でも友達付き合いを大事にしていました。
Q今後の抱負は?
「音楽」は言葉では伝えにくい事を伝える事が出来るすばらしいものだと言うことを、また音楽を通しての自分の経験を子供達に伝えて行きたい。
Q同窓生に一言
現役後輩には、高校時代は一度だけであるので、勉強も遊びもメリハリをつけて一生懸命に!
先輩には、今後も演奏活動で来日予定ですので是非聴きに来て下さい。

林有哉さんには、ご多忙のところ快く取材に応じて頂き感謝いたします。
日本を代表する音楽家の1人であり、将来の可能性も秘めた彼に今後も期待しております。

取材同窓会会報部会

プロフィール

1980年秋田市生まれ。山王中学校、秋田南高校卒業。中学、高校とともに吹奏楽部に所属しチューバ(tuba)を演奏。
吹奏楽と並行して幼少の頃よりピアノを続け、高校卒業とともにロシアへ渡り、ロシア国立カザン音楽院へ入学。
1997年「第21回日本ピアノコンクール特級2Bの部」において第1位。
2000年、ウクライナの首都キエフで行われた「第4回21世紀の芸術」のピアノ部門、20歳以下のカテゴリーにおいて第1位を受賞。
この頃よりカザンをはじめロシア国内で演奏活動を開始し、2004年にはカザンにて「ヨーロッパ・アジア国際現代音楽祭」に参加し好評を博す。現在はロシア国立カザン音楽院ピアノ科を卒業し、同音楽院大学院に在学中。ロシア在住。